全体講評
難問は出題されていないが、問題⽂量と設問数がかなり多く時間との戦いが予想される。用語の意味だけを問う問題はないため、用語単発で覚えるのではなく関連性や特徴など、その周辺の内容も多方面から理解しておかなければならない。また、情報の視点から物事を捉えることや、「情報Ⅰ」の知識をもとに日常での出来事に結びつけて考えることを意識していく必要がある。知識的なことは問題⽂に書いてあることが多く、⽂章を理解するだけで解ける問題もいくつか見られるため、⽂章読解力と図表を読み取る力は必須である。
第1問
問1は情報モラル、情報の信ぴょう性について。問2はデータ通信の誤り検出のためのパリティビットに関する出題。問3は論理回路。問4は情報の構造化に関する出題。
教科書未掲載の知識も出ており戸惑う生徒がいるかもしれないが、問題に説明があるため説明⽂をしっかりと理解できれば解答できる。
第2問(A)
二次元コードに関する会話⽂から、権利についてやデジタル画像の特徴、ファインダパターンなどの図の読み取りなどを問う複合的な問題となっている。最低限の知識さえあれば会話の内容から解答できるレベルである。
第2問(B)
待ち行列のシミュレーションに関する出題。さまざまな角度から繰り返しシミュレーションを行う問題は典型問題であるので類題をたくさん解いて慣れておきたい。⽂章を読み解く力とグラフを読み解く力が必要となる。
第3問
硬貨で支払いをするパターンという、日常生活によくある状況からアルゴリズムを考えるプログラミングの問題。プログラミングに苦手意識がある生徒は多いが、どのようなアルゴリズムでコードを書いているかを丁寧に生徒と先生の会話形式で説明しているため、比較的容易に解ける問題である。
第4問
データの活用からの出題。仮説をいくつか立てて様々な分析を行う。箱ひげ図や散布図などの複数のデータをもとに一つひとつ消去できれば正解にたどり着ける。箱ひげ図や散布図は正確に読み取れるようにしておきたい。